『騎手の一分』を読んで、今だから…今更だけど、言いたい事
2013年08月02日(金)18時00分
- 注目数:82人
藤田伸二騎手の著書「騎手の一分」を今週読みました。
騎手にしか分からない視点で、今のJRAの体制に苦言を呈されているというのが大まかな内容です。
それについては、日本の競馬が誰の利点を一番に、そして二番は誰か、次は…という優先順位で方向性も違ってくると思うので、「み~んなが幸せ」というルールは、まず難しいというのは考えに易いところなので、意見を差し控えます。
私が今回このコラムで書きたいのは、154ページに記された「裁決委員のレベルが低すぎる」という項目について。
その趣旨についてではありません。
藤田騎手はここで、黛・四位・幸騎手の“油断騎乗”を例に取り上げた後に、自分も今年3月10日、トップフライアーに騎乗した際に裁決委員に「最後の一歩が油断騎乗」だと呼び出された事を書いている。これは、結果が一着だった事、完全に勝ちを意識しての判断での事等を話し、裁決委員が岡部幸雄元騎手にも判断を仰ぎ、油断騎乗とは認められなかったという。
藤田騎手は、前述の3騎手の例をとって「プロとしてペナルティーに値する行為は恥ずべきだし、制裁は免れない。」と書いている。
私は、藤田騎手がもし判断ミスを犯し、2着になっていたのなら油断騎乗とされていたのではないかと思います。(その差はクビ差でした。)
私の夫の黛弘人騎手は2011年2月にメジロガストンの騎乗について油断騎乗で騎乗停止処分30日を受けました。
レースのVTRをあれほど見たのは初めてという位に何度も見直しました。確かにゴールの手前で腰が上がり、追うのを止めている様に見えます。
何度見ても。ただ。パトロールVTRを見ると、メジロガストンが道中もモタレながら走っているのを確認出来、ゴール前でのモタれも確認出来ました。
「モタレてバランスを崩したので、体勢を立て直そうとした」という言い分を裁決委員は認めませんでした。
油断騎乗というのは「油断して騎乗する」事であり、「油断しているように見える騎乗」では無い筈です。
確かに“林檎の木の下で帽子を脱げば、林檎泥棒と疑われても仕方ない”。
疑われても仕方無いですが、そこに真実は要らないのでしょうか?
夫は、この事実をJRAに勿論話していますが、“一度決めたものを変えられない”と言われました。
何も出来ない悔しさと、誹謗中傷、そして反対に何も言わなくても「君がそんな事をする筈が無い」と言って信じてくださった方々。
思うところは沢山渦巻いていたでしょうが「ゴール前でバランスを崩す様な騎乗に至った自分の技術を反省したい。」と口を閉ざしました。
私が今回言いたいのは三点。
まず藤田さんは、自分に降りかかった災難は、大事に至らなかった事と、ご自身の事なので考え通りに書けるでしょうが、これまで裁決が下した油断騎乗を、当該者のコメントを聞かずに書くのは安易だと言う事。もしトップフライアーが2着だった場合、それこそ“勝てると思ったが判断を見誤った”という事になって、その場合は油断騎乗の裁決は免れたか疑問です。話し合いで本人の真実が反映されない場合もあるのです。
そして、油断騎乗とは「そう見える事」も入れて判断するのか。命までリスクに置いてレースをする騎手の言い分を信じないのか、という事。
最後は、この事実を今更だけど…夫は言わないので、せめて私がペンの力を借りて皆様に届けたいと思いました。
御口直しに今週の注目馬(^^)!レパードステークスのサトノプリンシパルに注目です☆私の好きな、逃げ・先行タイプの馬です(^^)
前走の御嶽特別は初の古馬との戦いでしたが、キッチリ逃げ切り♪悩ましいメンバーなので、前目で競馬してくれるこの馬を中心に考えたいと思います♪
騎手にしか分からない視点で、今のJRAの体制に苦言を呈されているというのが大まかな内容です。
それについては、日本の競馬が誰の利点を一番に、そして二番は誰か、次は…という優先順位で方向性も違ってくると思うので、「み~んなが幸せ」というルールは、まず難しいというのは考えに易いところなので、意見を差し控えます。
私が今回このコラムで書きたいのは、154ページに記された「裁決委員のレベルが低すぎる」という項目について。
その趣旨についてではありません。
藤田騎手はここで、黛・四位・幸騎手の“油断騎乗”を例に取り上げた後に、自分も今年3月10日、トップフライアーに騎乗した際に裁決委員に「最後の一歩が油断騎乗」だと呼び出された事を書いている。これは、結果が一着だった事、完全に勝ちを意識しての判断での事等を話し、裁決委員が岡部幸雄元騎手にも判断を仰ぎ、油断騎乗とは認められなかったという。
藤田騎手は、前述の3騎手の例をとって「プロとしてペナルティーに値する行為は恥ずべきだし、制裁は免れない。」と書いている。
私は、藤田騎手がもし判断ミスを犯し、2着になっていたのなら油断騎乗とされていたのではないかと思います。(その差はクビ差でした。)
私の夫の黛弘人騎手は2011年2月にメジロガストンの騎乗について油断騎乗で騎乗停止処分30日を受けました。
レースのVTRをあれほど見たのは初めてという位に何度も見直しました。確かにゴールの手前で腰が上がり、追うのを止めている様に見えます。
何度見ても。ただ。パトロールVTRを見ると、メジロガストンが道中もモタレながら走っているのを確認出来、ゴール前でのモタれも確認出来ました。
「モタレてバランスを崩したので、体勢を立て直そうとした」という言い分を裁決委員は認めませんでした。
油断騎乗というのは「油断して騎乗する」事であり、「油断しているように見える騎乗」では無い筈です。
確かに“林檎の木の下で帽子を脱げば、林檎泥棒と疑われても仕方ない”。
疑われても仕方無いですが、そこに真実は要らないのでしょうか?
夫は、この事実をJRAに勿論話していますが、“一度決めたものを変えられない”と言われました。
何も出来ない悔しさと、誹謗中傷、そして反対に何も言わなくても「君がそんな事をする筈が無い」と言って信じてくださった方々。
思うところは沢山渦巻いていたでしょうが「ゴール前でバランスを崩す様な騎乗に至った自分の技術を反省したい。」と口を閉ざしました。
私が今回言いたいのは三点。
まず藤田さんは、自分に降りかかった災難は、大事に至らなかった事と、ご自身の事なので考え通りに書けるでしょうが、これまで裁決が下した油断騎乗を、当該者のコメントを聞かずに書くのは安易だと言う事。もしトップフライアーが2着だった場合、それこそ“勝てると思ったが判断を見誤った”という事になって、その場合は油断騎乗の裁決は免れたか疑問です。話し合いで本人の真実が反映されない場合もあるのです。
そして、油断騎乗とは「そう見える事」も入れて判断するのか。命までリスクに置いてレースをする騎手の言い分を信じないのか、という事。
最後は、この事実を今更だけど…夫は言わないので、せめて私がペンの力を借りて皆様に届けたいと思いました。
御口直しに今週の注目馬(^^)!レパードステークスのサトノプリンシパルに注目です☆私の好きな、逃げ・先行タイプの馬です(^^)
前走の御嶽特別は初の古馬との戦いでしたが、キッチリ逃げ切り♪悩ましいメンバーなので、前目で競馬してくれるこの馬を中心に考えたいと思います♪
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コラムニストプロフィール
- 水野由加里
- 1979年11月22日生まれ、大阪府出身。フリーキャスター・リポーター。 グリーンチャンネル「先週の結果分析」ではキャスターとして、また「中央競馬中継EAST」ではパドックアナウンサーとして出演している。
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